私と雨と熱

 

予報通りの雨 味気ない傘を開いても

思い出は冷たい雨とともに空いた穴すり抜ける

予定通りだよね 味気ない靴下を濡らす

当分日を見せないこの雨は 私の雫も流してくれる

 

齢と呼ぶに満たない子どもに あやされてしまう私は

笑えないよ 笑えないよ

涙を落としてしまうよ

 

陽だまりのように 沢山を愛するあなたは

どうにも眩しくて雨に打たれようが暖かった

それがどうだ1番そばにいたはずの私は日から遠ざけられた

濡れた足先から冷えていく季節外れだ

 

80の満たされた 胸を今貸されてしまえば

笑えないよ 笑えないよ

涙で溺れてしまうよ

 

雨の匂い 土の香り 傘にかかる雨粒も

どうにも眩しくて 眩しくて まだまだ

 

齢そこそこの私が 今何が変われると言うの?

笑えないよ 笑えないよ 笑えないよ

弱った私をいつかはあなたは 思い出にするのでしょう

考えると 考えると 考えると とまらないよ

 

とまらないよ とまらないよ とまらないんだよ