『くつとばし』

 

きみは空に歌ったあした天気になれ

 

靴紐を結び直して君は

ここから靴を飛ばして競争しよう

白い雲青い空はいつも

君に似て手を伸ばすが届かない

 

日が暮れれば嘘みたいに

町は静まり君と2人きり

涙は頬を伝った

 

君がくれた言葉も思い出も全部

忘れてしまわぬように深く胸に刻んだ

家までの道のり1人靴を飛ばした

また君と会えるようにあした天気になれ

 

 

放課後誰もいない場所で君に

この町を離れると知らされた

 

君と過ごす時間に終わりがあると知らずに

僕は少し俯き黙っていた

涙は君を伝った

 

優しさに包まれた君と過ごす時間が

この先も続くように淡い月に願った

その願いは届かず時間だけが進んだ

せめて君と離れるあした天気になれ

 

君がいなくなってもこの町はそのままで

日が暮れたこの場所に1人きり

 

 

君がくれた言葉も思い出も全部

忘れてしまわぬように深く胸に刻んだ

家までの道のり1人靴を飛ばした

また君と会えるようにあした天気になれ

 

 

 

あした天気になれ